「『当たり前』をつくりだす②」
通信制 一ツ葉高校 千葉キャンパスの宮本です。
今日は、昨日の孫子さんのお話の続きです。
「よく戦う者の勝つや、智名もなく、勇功もなし」
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「戦いの上手な将軍は、勝って当たり前の状況を作り上げてから戦いに臨む。
だから、そこを見抜けない人々から見ると平凡な将軍に映るのだ。」ですね。
なぜ華々しい勝利を孫子は良しとしないのか、そこのところを掘り下げていこうと思います。
ひとたび戦争になると、
兵士、戦費、武器、物資、食料などあらゆるものが膨大な量で必要になります。
最初は国のストックから、そのうち不足してくると国民から徴収・徴用し、
泥沼にはまり込んでいきます。
戦争は時間と規模に比例して、マイナスしか生み出さないわけです。
つまり、大軍を用いて勝利を収めるということは、
それだけ無駄使いが馬鹿にならなくなるわけです。
しかも、数でごり押すだけなら☆☆でもできちゃうわけです。
結局、無能な将軍の証明にほかなりません。
次に、一発逆転はらはらドキドキの勝利ですが、
これはつまり敵の攻撃を予測できなかったために窮地に陥っているわけです。
戦うべき時・場所・場合でなければ、走為上(逃げるが勝ち)を決めればいいわけです。
引き時を知らない上に、
観察眼、先見性、情報力、推理力どれをとっても?な将軍というわけです。
こうして見ると、劇的な勝利を収めるというのは、
圧倒的多数の不幸の上にあぐらをかいているか、
己の無知無能を偶然によって回避したかのどちらかということになるわけです。
さあ、新年度まであと少しです。「当たり前」を創り出せる強さを身につけていきましょう。
通信制 一ツ葉高校 千葉キャンパス 宮本