英語の勉強法② -各分野の勉強法-
こんにちは!一ッ葉高校横浜キャンパスの小川です!
英語学習に関して、前回は1年間でどのような勉強をしていくかの概論を書きましたが、今回は問題集の使い方と、各分野の具体的な勉強法について書いていきたいと思います。
【問題集の使い方】
①まず、問題集を「何も見ずに」解いてみる。
②キリのいい場所まで解き終わった後、それぞれの問題を
○:何も見ずに解けた
△:ヒントを見て解けた/解説を読んだらわかった
×:全くわからなかった
に分ける
③それぞれ
○:解き直さない
△:1ヶ月以内に復習(解き直し)をする問題
×:1週間以内に復習する問題
④問題集を何周もするために、思い切って○にする。2周目以降は○のついた問題は飛ばす。
どうしても○のついた問題が気になったら、問題をチラ見して、わかるかわからないかチェック。とにかく効率よく周回するために、「思い切って○にする」はしなければならない。
【英単語】
単語帳で覚えることが基本となります。
その際、「1回あたりの単語数を減らして、完璧に覚えようとする」のではなく、「1回あたりの単語数を増やして、うろ覚えを反復させる」方が確実に効率が良いです。1回で完璧に覚えることは、できたとしても短期記憶としての知識にしかなりませんし、そもそもできないことが多いですが、何度も反復した知識であれば、長期記憶として定着し、試験本番で使える知識になり得るからです。
英単語の暗記法
※大原則
暗記に「得意」「不得意」はない。
できない理由は「思い込み」か「回数不足」。
繰り返せば覚えられる、繰り返さなければ覚えられない、それだけの話。
「描いて覚える」をやめる。理系科目は手を動かして考えることが大事だが、英単語は単純暗記なので、手を動かしても頭は使っていない。紙とシャーペンと時間の無駄。
繰り返す際に脳内か発声でアウトプットする。
※「覚えた」の基準
単語の意味を見て1秒で意味が出てくること。
ここまで覚えるまでには単語帳2周、3周程度では足りない。少なくとも6周以上はしなければ覚えられない。
ここまで繰り返すためには、単語を書く時間はない。
※単語帳で覚える際には
はじめから覚えようとしない。時間がかかりすぎるので。
「1単語1秒」で繰り返す。
1秒以内に単語の意味を思い出せるようになるまで繰り返す。
知っている単語は即無視。
※目安の個数
1日200個
5日で1000個(単語帳の1〜1000番や、1001〜2000番など)
30日で1000個を6周。
【英文法・語法】
大切なのは4択問題の答えが出せることではなく、なぜその解答になるのかを論理的に説明できるかどうかです。それができて初めて、「文法問題ができるようになった」といえます。日頃の学習から、正解した問題は「なぜそれが正解になるのか」を正しく認識し、間違えた問題は「なぜ間違いなのか」を解説を見て自分で説明できるようにしてください。このとき、「ネイティブはこう言う/こう言わない」「文脈的に/意味的にこうなる」などの理由ではなく「文法的・語法的観点からこうなる/ならない」という理由づけができることが、英文法問題攻略の必要条件です。
問題集を1冊、全ての問題に対して上記のことができるようになるまで繰り返しましょう。
【英文解釈】
英文は、構造さえ把握すれば訳し方は一様に定まります。そのための練習を積むというのが、この英文解釈という分野の学習の目的です。近年の大学受験では複雑すぎる構造の文章が出るわけではなく、あくまで基本的な英文を正しく読むことができるかどうかに焦点をあてて問題が作られています。また、語数の多い英語長文の出題が増えているため、最終的には「読む速さ」が合否を分けることになりますが、「雑に速く読む」では結局意味がないので、「正しく速く読む」ができるよう、まずは「正しさ」を向上させるよう努めてください。具体的には、1文1文が短い、入門や基礎の名を冠す英文解釈問題集をやることをお勧めします。
【英語長文】
上記の勉強が半分以上進んだ時、ようやく入試で問われるメインの分野である英語長文の勉強に入れます。正確性のないまま英語長文の勉強を闇雲に進めてしまうと、なぜ正解/不正解だったかの理由づけが不明瞭なまま、曖昧な学習が進んでしまうので、必ずある程度英文法や英文解釈の基礎ができている状態で、英語長文に踏み込んでください。
基本的に、売れている問題集で、解説が丁寧で、英文のレベルが「ちょっと難しいな〜」くらいに思える問題集であれば、どの本をやっても大丈夫です。
以上のように、「大学受験のための英語」が”正しく”できるようになるためには、最低限の手順、確立された方法があります。非常に長い時間がかかるのが英語の苦しい点ですが、これを乗り越えた時に、しだいに英文が色鮮やかに見える景色は壮観です。ぜひ努力を怠らずに進んでください。