千葉キャンパス ブログ

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  1. 問題発見能力と、解決法提案能力

    通信制 一ツ葉高校 千葉キャンパスの夏目です。

    村上春樹氏のエッセイの中に、編集者からの修正依頼にどう対応すべきかという話が出てきます。

    一生懸命書いた文章に文句をつけられるのだから、作家はだれでも良い気持ちがしません。書いた自分がその文章を一番知っているはずだから、他人の指摘自体が的外れではないか、という疑問が当然湧いてきます。しかし、村上氏は編集者が指摘した箇所を必ず修正するそうです。

    彼によれば、人間には「変なところ」を嗅ぎ付ける嗅覚があり、それはかなり正確らしいのです。ですから他人が「この文章には何か問題がある」と感じた場合、かなり高い確率で実際にその文章には問題点があり、修正してみると文章はより良くなるそうです。

    ただし、村上氏によれば編集者の修正指示はほとんどはあてにならず、指示通りに修正しても文章が良くならないこともよくあるとのこと。したがって編集者の指示と真逆なやり方で修正することも多いそうです。つまり、他人の問題発見能力はあてになるが、問題解決能力はあてにならない、ということです。

    彼の方針は現実的だと私は思います。他人が自分の言動を批判したとき、批判された言動自体に何がしかの問題があることはほぼ確実です。ただしその批判内容と問題自体には大きなズレがあることは珍しくない、むしろ批判とはかけ離れたところに問題の本質があった、という経験を私もしてきました。

    他者からの批判に対して、半分謙虚で半分尊大という複雑な態度をとることが一番現実的な対応のようです。

    通信制 一ツ葉高校 千葉キャンパス 夏目

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