多様性のコスト(4)
通信制 一ツ葉高校 千葉キャンパスの夏目です。
ではなぜ文科省は財務省案に反対するのでしょうか? おそらく、(学力レベルは向上し無いとしても)クラスサイズを縮小しない限り、学級運営自体が成立できなくなるのではないか、という危惧を現場の先生たちが感じているからだと思うのです。
前回までのコラムで書いた通り、今の子供達は一昔前に比べて多様化が進んでいます。昔に比べれば、進路も多様化し、国籍も多様化し、趣味も多様化しています。生徒に「右向け右」と命令しても、簡単に右を向いてくれる時代ではないのです。指示に反抗する生徒を力づくで言うことをきかせることも今や困難です。(体罰教師のレッテルをすぐ貼られてしまいます)
生徒の側からしても、学校の価値は低下する一方です。多様化が進めば、生徒ひとりひとりが持つ固有のニーズを学校が満たす可能性が低くなります。生徒は学校に見切りをつけ、学業は塾や家庭教師に、交友関係はSNSに頼ることになるでしょう。実際、「学校は時間をつぶすだけのどうでもいい場所。学校が終わってからが本番」という態度の子供達が増えているような気がします。
このような状況下で、学校を子供達にとって有意義な場所にするには、クラス人数を削減し、先生が生徒一人ひとりの要求に応えることが可能な環境を作るしかありません。クラスサイズの縮小は確かにお金のかかる政策です。しかし、それは多様化に伴って発生する、支払うべきコストなのだと私は考えます。
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