みどりのゆび

2015年6月22日

通信制 一ツ葉高校　立川キャンパスの石本です。

現代文の時間。
先週で小説「みどりのゆび」の単元が終わりました。

今回は皆さんに感想文を書いてもらうという課題があったのですが、
それを読みながら私も楽しく物語を振り返らせてもらいました。

感想の中で特に印象に残ったこととして挙げられていたのは、
癌になったおばあちゃんが病床で私に語りかける言葉の数々。

「ねえ、昔はシクラメンが嫌いだったのよ。」
「アロエが、切らないで、って言ってるの。」
「ニキビも傷も、なおすから、花も咲かせるから、切らないであげて。」

植物を愛するおばあちゃんの言葉の数々は、
主人公である「私」の心を動かし、
「私」自身の生き方にも変化をもたらしていきます。

そこから読み取れるおばあちゃんの思いや、
私とおばあちゃんの絆、そして植物への愛情は、
物語だとわかっていても心を揺さぶられるものがありました。

世の中には、小説は事実ではなくフィクションで作り話だからと、
事実の方に価値を置く人もいます。
でも私は小説だからこそ描けることや
考えられることもたくさんあると思っています。

今回の感想文を通じて、
そういったことに想いをはせることができたのではないかなと思います。

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