「日本史+α②」
通信制 一ツ葉高校 立川キャンパスの松嶋です。
このまえは、「天皇」の称号が天武天皇以後に使われていたということをお話しました。
それと同時に、この時期に使われ始め現在に至るまで使われている称号があります。
それは、「日本」です。
日本史を学んでいると、
古代にいつのまにか「日本」というまとまりが出来ていたと考えがちですが、
それは明確に違うと考えるべきです。
「日本」という国号が使われたのは、天武天皇以後だと考えられています。
飛鳥浄御原令に初めて「日本」という国号が確認されています。
では、それ以前、「日本」はなんと呼ばれていたのでしょうか??
それは「倭」と考えられています。これは、中国の歴史書に確認されています。
それに、「日本」には「蝦夷」といわれる、天皇を中心とする政権の権力が
及ばない範囲があったことも事実です。「日本」はその「蝦夷」を征服することによって、
出来てきたのが歴史的な事実です。そのことは教科書にも書いてあります。
また、天皇家の権力が及ばない範囲を「蝦夷―野蛮な地」といったことばで表現すること事態、
問題があるのかもしれません。
ともあれ、「日本」はいつの間にか出来上がったものではありません。
政治的な契機、そして征服的な戦争によって、段々と形成されてきたものです。
このように、この時代は今の日本の原型がだんだんと出来上がってきた時代です。
私たちの国の歴史を考えるのであれば、このような知識はしっかり身に付け、
事実に沿った歴史認識を身につけていきましょう。
通信制 一ツ葉高校 立川キャンパス 松嶋