レジリエンス

2023年6月28日

通信制一ツ葉高校　小倉キャンパスです。
こんにちは、小倉キャンパスの木村です。

みなさん“resilience”(レジリエンス)という英語を聞いたことありますか？
「回復力」という意味なのですが、私はこの言葉をパラリンピックのテレビ放送で知りました。
困難にうまく対応する力、何らかの障害を負っても自らで回復する力のことを示しています。

私が飼っているヒョウモントカゲモドキ（ヤモリ）の特徴の一つは、このようにプックリふくれて先がシュッと細まった尻尾です。ここに栄養をためていざという時に備えているという危機管理のできる生き物です。

実はこの子には一度脱皮に失敗して尻尾が切れるといった大事件がありました。

「トカゲの尻尾切り」という言葉があるようにトカゲやヤモリは尻尾が切れてもまた再生されます。ただ、新しく生えてはきますが元通りとはいきません。

うちの子も尻尾が切れた後しばらくすると再生尾が少しずつ伸びてきました。元に戻りつつある喜びと再生された部分が元の見た目と違うことへのショックで、複雑な思いをしていたのを覚えています。
でも、再生完了に近づいたころ、よく見てみると確かに形や模様は元とは違いますが、それがかえって個性的でかわいいと思えるようになりました。

そもそもその子自身が何とも思ってないだろうことを周りがとやかく言うのはおかしいですよね。
どうですか？元々の尻尾よりこの再生尾の方が芸術的で目を引くと思いませんか。これも勝手な飼い主（人間）の見方なのですが。^^;

今社会では“diversity”(ダイバーシティ)『多様性』が重視され、見た目や考え方を画一的に判断しない風潮が高まってきています。

レジリエンス、回復力。
もし心身に傷や障害を負ったとしても、回復することを信じて前に進む勇気を持つ。そして、回復する過程で例え姿・形が変わったとしてもそれは個性だと割りきり、周りもそれを普通に受け入れるような心の回復力を皆で身につけたいものです。