2020 年大学入試問題(2)
通信制 一ツ葉高校 千葉キャンパスの夏目です。
ただ、この本を読んで強く感じたことは、(人材育成が改善されるかどうかはともかく)2020年前後から教育現場は混乱するだろうな、ということです。簡単に言うと、生徒の創造力や思考力を高めるのに必要とされる資源が、現場にはないのです。
まず、先生に必要なレベルの創造力や思考力がありません。当然、今の先生たちは「知識偏重型教育」で育ち、「知識偏重型教育」を生徒に課してきました。そうした先生がいきなり「創造力偏重型教育」を実行できるとは思えません。比較的頭の柔らかい高校生の考え方を変えることより、頭が固くなった先生の考え方や習慣を変える方が、はるかに時間や労力がかかるでしょう。
「地下道の階段に男が立っている。階段の手すりには赤い風船が二つくくりつけられている」という写真(下記)があり、「800字でこの写真の意味を説明せよ」という指示があったとします。これは、この本の中で2020年以降の予想入試問題として挙げられているものです。私を含め現行の教師のうち何人がこの問題の解き方を生徒に指導することができるでしょうか?おそらく9割以上の教師はお手上げでしょう。(私も当然無理です)
もちろん、世の中には優秀な教師もいますから、そうした人間を高給で引きぬいて教えさせれば、生徒は新形式の入試でも合格することが容易になります。しかし、それができるのは財政的余裕のある一部の私立高校のみでしょう。今回の変更により、一流教師陣を抱える(学費の高い)私立中高一貫校に通った生徒が一流大学に占める割合は増すことになるでしょう。
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