立川キャンパス ブログ

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  1. 大学生活と社会人

    進学英語とESLを担当しています西澤です。

    以前ブログに “中学生は感想文、高校は分析・批判、大学生は問題解決提言”という主旨を書きましたが、卒業間近の大学生の長女と会話していて下記、すこし違うとコメントされました。

    <大学は利用するもの>

    情報は待っていても入ってこないので有益な情報を自ら求めて掴みにいくべき。大学の教授は学生をいい意味で贔屓します。義務教育の担任の先生と違って、教授と学生の関係は想像以上にドライです。その分、教授の専門分野を尋ねれば喜んで教えてくれます。 求めると応える、しかし求めないと何もないまま4年間が過ぎてしまうというのが大学生活の怖いところと言えます。

    <問いが先ず与えられて答える、のではなく自ら問いを探しに行くのが大学生活>

    大学は専門追及の場なので知識は狭くて深いです。自分で課題となるような事柄や疑問を感じた分野を深堀してみて研究してみたいところを探すというのが大学だったように思います。

    まあ、時事問題でも政治経済問題でも、まずは“現状分析”から始まりますから、個別課題はどんなことしたって見つけていくことになりますから、特に私が間違っていたわけでもありませんけれど、上のようなまとめ方のほうが分かりやすかったですね。。。

     

    さて、2月末のディベートの第3回目の授業をではやってみたことがなかった肯定側、否定側、審査員の立場を全員がすべて経験しましたね。 2グループにわけて一巡することが出来ました。 そして後半はアフターディベートとしてフリーディスカッションを行いました。

    なんとディベートの立論では持ち時間を余らせていた生徒もフリーディスカッションでは緊張がほぐれたのか、時間を延長してまで話していました。

    教育ディベート/アカデミックディベートにはアプローチの型もあって当校では下記のような問題解決型を用いています。

    I) Observation 現状分析

    a)Problems現状での個別問題/課題の特定

    b)Cause(Inherency)原因究明

    II)Plan原因除去の提案/計画

    III)Advantage想定される改善点(I-aの問題の裏返し)

    IV)Solvency効果の論証

     

    一方否定側は肯定側から出された論点に反駁(refutation)もしつつ主に次のような型が使われます。

    I)Counter-Observation 肯定側とは違う現状分析

    現状の制度には良い点(肯定側が述べていない部分)がある。

    II)Disadvantage不利益/デメリット

    肯定側の計画によって現状の良い点が消えてしまう!そして

    新たな悪影響も発生する。

    III)Comparison

    悪影響が確実に起きるという論証や肯定側のメリットとの比較衡量。

     

    こうした問題解決型の思考方法はディベートとは別に社会人になる前には身に着けておきたい重要な考え方です。

    特に欧米社会のようにLow contextな社会、つまり自分からはっきり主張しないと相手に気持ちが伝わらない社会では “日本人は何を言っいてるいのかがわからない”や

    “どうも英語力ではなくて発想や考え方がそもそもぐちゃぐちゃだなあ”などと言われがちです。

    ESLの授業では、英語の基礎となるVocabulary and Grammar(語彙と文法)や英語を駆使する力(have good command of English)も大切ですが、“発想力、議論構築力”をつけていって、主張してみる、相手のいう事を真剣に聴く、ということを念頭に授業を組み立てています。 生徒が(国際)社会に出た時に困らないようにするというのが目標です。

     

    論題は、今回は“動物園全廃”ですが、“日米安保制度の見直し”や、“死刑制度廃止論”、“ベーシックインカム導入論”、“首都機能移転論”、“男女別姓選択制”、“高校までの義務教育化/無償化” “救急車の有料化”、“匿名報道の是非” などなど。。小学生がやっている“イヌ派かネコ派か?”なんて(それって単なるお茶のみトピックスじゃ?)なんていうのもあります。好きなトピックス、議題にあげたい題材はいつでも募集していますので、 検討しますので言ってきてください。

     

    進学英語、ESL担当 西澤

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