世界遺産について
通信制 一ツ葉高校 小倉キャンパスの江原です。
普段の生活で気付いたことをただつらつらと書き込ませていただいております。
先週末21日に、富岡製糸場が、日本で18番目のユネスコ世界遺産に認定されました。私は中学校のときに歴史の授業で習ったレベルの知識しか持ち合わせていませんでしたが、7月に入ってからNHKでの特集などを見る機会もあり、フランスの最新技術が導入されたこととか、女工のなり手が少なく人集めに苦労したこととか、当時にしては画期的な週休二日制を導入されていたなど福利厚生の待遇は抜群だったとか、中々の知識を得ることができました。やっぱりテレビはNHKですね。
さて、世界遺産が増えるのは構わないのですが、そもそも何のために世界遺産って登録するのでしょう。登録されるメリットデメリットは何なのでしょう。ということが気になったので、早速ネットで調べてみました。
調べたところによると、世界遺産に認定することで、文化的価値の高い遺産や希少な自然遺産を保護することを目的としているようです。それは確かに保護すべきですね。しかし、7月に入ってからの報道ぶり、地元の熱気からは、この目的とは違う目的があることが簡単に推測できます。もちろんその目的とは、登録される一番のメリットである観光客の増加とそれにともなう商業利益の獲得です。こうなってくると、個人的には、富岡製糸場の世界遺産登録を素直には喜べません。本当に保護することのみが目的なのであれば、観光客の数を制限するとか、周囲での飲食禁止とかすべきじゃないですかね。
私が中学生のとき吉野ヶ里遺跡が発見されて、学校行事として見学に行きましたが、入り口のところに露店が出ていて、「卑弥呼も食べたとうもろこし」と書いてあるのを見て、愕然としたことを思い出しました。儲けのためなら何をしても良いのかと。
観光客が増えて地元が潤うと、保護するための援助金も増えるでしょうから、それ自体を悪いとは思いませんが、文化遺産保護ではなく金儲けのために世界遺産登録に力を入れているようにしか見えない、歓喜する地元民を見るのがとても切ないです。
通信制 一ツ葉高校 小倉キャンパス 江原