意思を引き継ぎながら
通信制 一ツ葉高校 小倉キャンパス 早尻です。
生徒の皆さんは、ウイ・アー・ザ・ワールド(We Are The World)という曲を聴かれたことがありますか。今日はこの曲がどのようにしてつくられたのかご紹介させていただきます。1985年アメリカで、アフリカの飢餓と貧困層をなくす目的で作られたキャンペーンソングです。作詞、作曲はマイケル・ジャクソンとライオネル・リッチが共同で行い、プロデュースはクインシー・ジョーンズが担当しました。参加アーティストは45人で、レイ・チャールズ、スティービー・ワンダー、ダイアナ・ロス、ティナ・ターナーなど他にも世界のポップス界を代表する超豪華なメンバーばかりです。ミュージック・アワードの授賞式の夜、ハリウッドのA&Mスタジオに集結して、一晩でレコーディングを完成させました。参加アーティストもレコーディング・スタッフも全員、無償奉仕です。テープの提供や機材の貸し出しも多くの企業の協力によって実現しました。もし、アーティストがギャラを要求していたら、その金額は天文学的な数字となりとても実現不可能だったと言われています。
(歌詞の和訳の一部)
今こそあの声に耳を傾けるとき
今こそ世界がひとつになるとき
人々が死んでゆく
いのちのために手を貸すとき
それはあらゆるものの中ですばらしい贈り物
これ以上知らない振りはできない
誰かがどこかで変化を起こさなければ
僕らはすべて神のもと、大きな家族の一員 本当さ
愛はすべての人に必要
僕らは仲間 僕らは地球の子供たち
明るい明日を作るのは僕らの仕事
さあ始めよう
選ぶのは君だ
それは僕らのいのちを救うこと
本当さ よりすばらしい世界を作るのさ
君と僕で 続く
この曲には参加アーティストたちの魂が吹き込まれ、世界的にヒットしました。発売当時、6300万ドルの収入となり、全ての印税はチャリティとして寄付されました。
その後、2001年のアメリカ同時多発テロや2010年のハイチ地震、2011年の日本の東日本大震災、2013年のフィリピン台風など世界的な災害が起こる度に、被災地救済のために初代メンバーの意志を受け継ぐ、新しいアーティスト達によって、「ウイ・アー・ザ・ワールド」は歌い継がれています。
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