多様性のコスト(1)
通信制 一ツ葉高校 千葉キャンパスの夏目です。
授業中に英語の教材でアイドルの話がでたときに、生徒の一人から「昔のアイドルはすごく人気があったと聞いたことがありますが、本当ですか?」という質問が唐突に出てきました。少し考えた後、私はこう答えました。
「僕が中学生の頃は、松田聖子と中森明菜が絶頂期だった。クラスの男子の半分が聖子ファンで、残りの半分が明菜ファンだったようなイメージがあるよ」
「先生はどっちのファンだったのですか?」
「僕は別にどちらのファンでもなかった。でもクラスに行くと、聖子派と明菜派が言い争いをしていたりして、みんな二人のことを話している。だから自然と明菜と聖子に関しては情報通になってしまったけどね」
「すごいですね。今じゃ考えられない。今は、アイドル好きもいますけど、バラバラですからね」
確かに私が中高生だった頃、非常に限られた数のアイドルが人気を独占していて、みんな彼らのことを話していた。人気のあるテレビ番組をみんなが見ていて、次の日はみんなでその番組の話で盛り上がっていた。誰もが知っている共通の話題があって、その話題を使えばあまり親しくないクラスメートに話しかけるのも難しくはなかった。
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