多様性は必要?不要?(1)
通信制 一ツ葉高校 千葉キャンパスの夏目です。
アメリカの大学受検の仕組みは、日本とはかなり異なります。共通テスト(SAT)の成績や高校の内申点(GPA)など、学力を計る客観的な指標でよいスコアを取る必要がある点では、日本と変わりませんが、それとほぼ同等の比率でその学生がもつ属性が考慮されます。 「属性」とは性別・人種・国籍・得意分野などです。
合格者の選考にあたり、まずアメリカの大学は枠を決めます。仮に合格者の予定数が100人だとすると、「男女比はできるだけ1:1。アメリカ人枠は70名、留学生枠は30名。アメリカ人枠のうち、白人枠40名・黒人枠20名・アジア人枠10名。白人枠40名のうち学業優秀者枠20名・スポーツ優秀者枠10名・芸術優秀者枠5名・その他枠5名」といった具合です。もしあなたが白人アメリカ人男性でスポーツが得意だとすると、白人男性スポーツ枠(合格者数5名)での戦いになります。
なぜアメリカの大学はこれほど細かく「枠」を設けるのでしょうか?それは多様性(Diversity)を確保するためです。かなりの数の研究結果が実証していることですが、同一性の高い集団で学習するよりも、多様性の高い集団で学習するほうが、人間性においても学業においても成長率が高いのです。ですからアメリカの大学は、日本人からすると異様に思えるほど多様性にこだわります。
日本の学校の弱点のひとつは、この多様性の低さであると思われます。初等教育では同一性の高い集団が有利ですが、中等教育・高等教育と進むにつれ多様性の高い集団のほうが成果が上がる傾向があります。日本の小学校が世界的に高い評価を受けている一方、日本の大学の評価がそれほど高くないのは、同一性の高さ(言い換えれば多様性の低さ)が原因のひとつでありましょう。
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