博多キャンパス ブログ

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  1. 美術鑑賞の事前学習パート2

    通信制 一ツ葉高校 福岡キャンパス 重本です。

    一ツ葉高校福岡キャンパスでは、来週金曜日福岡市美術館へ行きます。今日はその事前学習の2回目、福岡市美術館の学芸員の方から頂いたCD―ROMからいくつか作品をピックアップして、説明いたします。
    今日はサルヴァドール・ダリの「ポルト・リガトの聖母」。
    こちらは私が見ていて一番感動した絵画です。展示室の入ってすぐの正面に大きくかけてあり、色合いも素敵で真中の扉に吸い込まれてしまいそうな絵でとっても印象に残りました。
    シュルレアリスムの作家のひとりとして知られるダリは、戦後は運動から遠ざかり、カトリックの教義とヨーロッパの古典絵画への関心を深めました。その一方で、原爆投下に衝撃を受け、原子物理学にも傾倒してゆきました。本作品は、ダリのこうした戦後の新しい展開を考える上で極めて重要な作品です。キリスト教絵画の伝統的な図像を引用しながらも、全体の構図は原子核構造と重なっています。さらに、聖母マリアはダリの愛妻ガラに置き換えられています。核の恐怖に支配された世界にあってはもはや「神」など存在せず、ただ創造の源泉である愛妻ガラだけが自ら信ずるに足るものだ、とダリはいいたかったのかもしれません。
    やっぱりダリも最後は身近な人の愛・・なんですね。なんかいいなと思いました。この絵は本当に大きくて印象的です。行った時には生徒たちにまた紹介したいなと思います。

    また金曜日の楽しみが一つ増えました!

    通信制高校 一ツ葉福岡キャンパス 重本

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