英知の結晶
通信制 一ッ葉高校 千葉キャンパスの前澤です。
紅葉していた木々はすっかり葉を落とし、街はクリスマスイルミネーションできらきらしています。
近づいてくる年末年始にせわしなくそしてどこか高揚した気分を感じる季節となりました。
「師走」ですね。
先日授業で「暦」について学びました。といっても教科は、国語ではなく理科(科学と人間生活)です。「『こよみ』は、これまでの人類の英知の結晶なのです。」と教科書にあります。
誰もが知っている年月日のことですが、これはどういうことを言っているのでしょう。
日本にははっきりとした四季があります。
そのため折々に自然は姿をかえて美しい姿をみせてくれますし、
美味しい旬の食材を味わうことができます。
四季の移り変わりは,「1年」の実感をひとに与えますね。
季節が再び廻ってくるたびに、頭でなく肌で感じるのではと思います。
そして「1日」。
太陽が昇って、陽が沈む。この繰り返しで「1日」をやはり実感しています。
もし、暦がなかったら。
もし、四季がなく1年がなかったら。
もし、日が沈むことなく日が出たまま1日を感じられなかったら。
漠然としたあいまいな時の流れのなかで自分が何歳なのか
今日がいつなのかわからないまま生活することになります。
ちょっと想像できませんね。
≪もっとも、四季のある国ばかりではありませんし、陽の沈まない(白夜)地域もあります。
しかしながら地軸が少し傾いているおかげで北半球にあり海に囲まれた日本が季節を4つもつことができたことは,個人的には幸運なことに思えます。≫
こよみ(太陽暦)は,太陽の運行周期から考察、算出されています。
はるか紀元前3世紀にすでに古代ギリシアでは、うるう年のある暦を使っていたのだそうです。
これは現在広く使われているこよみ(グレゴリオ暦)の原型ともいるものですから驚きですね。
今のようなコンピュータも望遠鏡もない紀元前に
ほぼ正確に「1年」を計算し運用していたことに深い畏怖の念を感じます。
そして「暦」は世界で共通の財産として使われ続けているのです。
まさに英知の結晶です。
授業の終わりにふとある生徒さんのペンケースの模様に気が付きました。
「宇宙」がプリントされていました。
その絵を眺めながら果てのない宇宙のなかの太陽系の惑星である地球上にある今に
しばし思いを馳せました。さて,
みなさん「時」を感じに,週末にでもぶらりプラネタリウムに足を運んでみませんか。
通信制 一ッ葉高校 千葉キャンパス 前澤