通信制　一ツ葉高校　千葉キャンパス

＜星田です＞

先日Mさんが、私と同じ山車祭り好きと言うことを知り、
昼休みにMさんと少し山車についてお話しました。

なので今回は私が青春時代に入れ込んだ、
だんじり祭りについて、紹介したいと思います。

だんじりとは、地車と書き、元は山車で、それが変化していったものになります。
山車とは、神様に見せるためのものですが、
だんじりの始まりは、そうではありません。
１７０３年に岸和田城主岡部長泰が、
城主となった時に岸和田城の城内に京都の伏見稲荷を勧請し、
五穀豊穣を願いました。それで庶民が、長持ちにコマを付けたものに穀物を入れて、
場内まで曳き入れ、献上したのが始まりです。

それが、８０年後今の元となるだんじりを１つの町が、
泉大津市から中古のものを購入してきます。
こちらは、屋根の棟木に獅子噛みと回りに担い棒が付いた重心の高い、
上だんじりと言うものです。岸和田のだんじりは、曲がり角も走って曲がる、
S字クランクも走って早く通り抜けたいと言う感覚でした。
しかし、それでは重心が高い上だんじりでは転倒しやすかったんですね。
それで、だんじりの重心を低くし、不要な担い棒を外し、前に梃子を付けて、
今の下だんじりと言うものになりました。

この下だんじりと言うものが岸和田型のだんじりです。
私は幼稚園よりも前からこのだんじりを曳いていました。
１６歳以上になると、青年團と言う団体に所属し、
７月から週１回集まって夜に走り込みが始まります。
８月から９月の本番までは、毎晩練習が続きます。
本番よりもその練習がきつかったですね。
練習の走り込み以外に花寄せと言う寄付金集め、
準備など様々なことがあります。また青年團の活動は、
１年を通じてあり、公園の掃除、町の薬撒き、盆踊りなど、
１年を通じて出席率が良い人が、本番の祭りで、
良いポジションを曳くことが出来ます。

逆に出席率の悪い人はリストラもありました。
私の時代は、団塊ジュニア、第二次ベビーブームだったこともあり、
高校入試、大学入試、就職、何をするにもものすごい競争率でした。

その１８歳人口が一番多い中で、１つの町で親戚や友達を連れてくるので、
私の時代では、青年團の人数が２５０人、曳き手だけで２００人程度いました。
リストラを行わないと、統制がとれなかったんですね。
ちなみに今の曳き手の人数はどこの町も７０人程度です。
昔の１/３くらいですね。

Mさんが、ずっと走っているんですかと聞かれました。
もちろん休憩はありますが、祭り本番は２日間、
朝６時から夜１０時まであります。どれくらい走るのかと言うと、
本番の１～２週間前に試し曳きとなる試験曳２回、
祭り本番２回、合わせて８０km以上走ります。
私は、所属していた町で、青年團と言う１６歳から２８歳までの組織の中で、
綱中、綱元、幹事長、相談役を勤めました。
総勢２００人の曳き手の一番後ろにはなれませんでしたが、
後ろから３番目を担当しました。また幹事長、相談役時代は、
今の私からは絶対想像が付かないであろう、
団扇で『曳け曳け』と曳き手の背中をたたいてあおる役も担当してきました。
その話をすると、Mさんがその役割を知っていたのが驚きでした。
たたかなければ私が怒られるんですよ。

ちなみに参加費も年齢によって変わりますが、毎年３０万程度かかります。
私は、そんな中１回だけですが、大屋根で舵を取る大工方もしました。
もう随分昔の話ですが、毎年夏から秋になると、
毎晩のようにその時のDVDを観たり、誰かがアップしているYouTubeを観ます。
またニュースで見ることがあれば、
このことなんだなぁと見ておいてくださいね。

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