千葉キャンパス ブログ

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  1. 食べることは生きること

    通信制 一ツ葉高校 千葉キャンパスの松下です。

    今朝のSHRでもお話しましたが、
    最近、東京湾で水揚げされるトラフグが増加しているそうです。
    フグといえば、山口県の下関が有名ですよね。
    将来、千葉ブランドのフグができるのでしょうか?

    理由ははっきりしませんが、もしかしたら、
    地球温暖化の影響で海水温が変化しているからかもしれません。
    日本付近の海水温の変化は、
    他の魚の不良の原因としてもよく挙げられています。

    農業についても、同じことが言われています。
    例えばリンゴ。
    現在では北海道の南部までが北限となっていますが、
    予測されているペースで温暖化が進行すると
    2060年代には北海道の全域でリンゴの栽培が可能になる一方、
    現在の主要産地のほとんどが範囲外となると予想されています。

    また、ミカンについても同様です。
    ミカンは暖かい気候の地域で栽培されますが、
    2060年代には、南東北の沿岸部までもが栽培適地になるとの予測があります。

    そして、林業への影響も危惧されています。
    世界自然遺産でもある白神山地に広がる、ブナの原生林。
    このままでは、21世紀末にほとんどが消失するおそれがあります。
    また、春になると花粉症の人を悩ませるスギですが、
    これもかなりのダメージを受けることが予測されています。
    地域の植生が変化すると、生態系にも影響を与えます。

    こうした変化はじわじわと起こるので、
    特に自然の少ない都心に住んでいたりすると、気づきにくいものですよね。
    農林水産業は自然を相手にする産業なので、
    そこに従事している方々は環境の変化に敏感です。

    環境問題はスケールが大きいため、
    なかなか当事者意識を持ちにくいと思います。
    私も以前、授業で取り扱ったのですが、
    ピンとこない生徒が多いように感じました。

    でも、いま好きなだけ食べることができている物が、
    将来食べられなくなるかもしれないと考えてみると、
    少し身近な問題に思えてくるのではないでしょうか。

    日本は現在たくさんの食糧を輸入しており、
    食べ物が豊富にある状況です。
    しかし、温暖化が進むと、農業に適した土地が減少したり、
    気候の変化で生産効率が落ちてしまうことが懸念されます。
    そうすると、現在輸出をしている国は
    自国民を食べさせていくために、輸出量を減らすかもしれません。

    人類は、有史以前からずっと飢餓と戦ってきました。
    現在のような状況がいつまでも続くことはありえないのだと、
    一人一人が頭の片隅に置いておく必要がありますね。

    通信制 一ツ葉高校 千葉キャンパス 松下

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